閑話休題

季節のあの話題をチェック!

*

個人事業主として開業する方法は?手続きは?青色申告とは?

      2016/02/13

会社形式にしないで、フリーランスで仕事を始めたり、ネットビジネスで副業を始めたりする場合には、個人事業主になります。

その場合は、個人事業主として事業を開業することになり、諸々の手続きが必要です。

ここでは、その手続きをひととおり見てみましょう。

スポンサードリンク

個人事業主として開業する方法は?

<個人事業と所得区分>

(1)個人事業と個人事業主

あなたが株式会社などの会社を設立せずに、フリーランスで仕事を始める場合には、その事業は「個人事業」となり、事業を行うあなたは、「個人事業主」となります。

個人事業の開始にあたっては、会社の場合の法人登記のような、面倒な手続はありません。

例えば、あなたが情報商材の販売やアフィリエイトなどのネットビジネスを本業として、あるいは副業として始める場合にも、この個人事業になります。

ただし、このあとお話する開業届を出さなくても、ビジネスを行うことはできます。

その場合は、あなたが稼いだ所得は、個人事業主としての事業所得ではなく、雑所得とされます。

(2)事業所得と雑所得

事業所得と雑所得の違いは、事業所得はその名の通り、事業として行った結果発生する所得です。

雑所得には、年金、原稿料、講演料、ネットオークションの売上金、FX店頭取引の所得などが含まれます。

もちろん、サラリーマンが副業としてネットビジネスを行い、稼いだ所得を事業所得とすることもできます。

その違いは、損益通算といって、事業所得の場合には、所得金額の計算上生じた赤字の金額を、他の所得、例えば給与所得から差し引くことができるのです。

すなわち、事業所得で発生した赤字分を、サラリーマンの給与所得から差し引くことによって、サラリーマンとして支払った税金の還付を受けることもできるわけです。

損益通算のできる事業所得とするためにあなたがすべきことは、あなたのニーズに合わせて、必要な書類を税務署に提出することです。

この書類を出すという手間を惜しむかどうかで、損益通算という制度を使えるかどうかが分かれます。

雑所得の場合は、事業を始める際には何もしなくてよいですが、いくら経費がかかっても、所得をマイナスにすることはできません。

つまり、売上-経費=所得ですが、所得はゼロが下限となります。

ということは、赤字が出ても、その赤字分を今期に使うこともできなければ、来期に繰り越して使うこともできません。

きちんと開業届を出して申告すれば、赤字分の控除を認めてくれるというわけです。

最近、インターネットビジネスなどで多額の雑所得を得ているサラリーマンが確定申告をしていなくて、税務当局から摘発される事例が増えていますので、注意が必要です。

雑所得であっても、きちんと申告をしましょう。

個人事業主として開業する手続きは?

<個人事業を開業するための手続き>

(1)個人事業を開業するには?

開業にあたって必要となる届出書や申請書は、大きく分類すると、次の3つになります。

1.事業を始める人すべてに必要な手続き
2.青色申告を希望する人に必要な手続き
3.専従スタッフに給与を支払う人に必要な手続き

以下に、それぞれに応じて必要な書類や提出先、提出期限等をご紹介しますが、ここでは3.は省略します。

開業手続に必要な書類は、国税庁のHPから、ダウンロードできます(PDFファイルです)ので、以下でリンクを貼っていきます。

(2)開業届の前提

日本の税務当局は自己申告をベースとしており、税金が発生した時に申告して納税すればよいという主義です。

つまり、開業届を出さなくても罰則があるわけではありません。

「開業届」というのは、国や自治体へ、あなたの事業開始をお知らせする手続きです。

仮に開業届を出さずに仕事を始めても、「確定申告」をすれば、個人事業主の届出もすることになります。

ただし、節税効果のある青色申告を希望する場合には、事前に後でお話する青色申告の申請手続と同時に「開業届」の提出が必要となります。

<事業開始の届出(開業届)>

(1)「個人事業の開業・廃業等届出書」

通称、開業届と呼ばれる書類は、正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。

提出先は、あなたが自宅を事務所とする場合には、現住所の所轄の税務署となり、別に事務所を構えた場合には、その事務所の所在地を納税地にすることもできます。

ただし、納税地を現住所ではなく、事務所の所在地にする場合には、「所得税の納税地の変更届出書」が必要となります。

提出期限は、原則、開業後1ヵ月以内ですが、実際にはこれを過ぎても問題なく受理されます。

ただし、青色申告をその年から適用したい場合には、提出期限を守らなければなりませんので、最後にある青色申告のパートをご覧ください。

申請用紙と書き方はこちらからダウンロードできます。

以下に、申請書の表・裏を載せましたので、ご覧ください。

「個人事業の開業・廃業等届出書」 表面

o16

「個人事業の開業・廃業等届出書」 裏面

o17

(2)開業届の書き方

それでは、開業届を実際に書いてみましょう。

「個人事業の開業・廃業等届出書」を上から埋めていきます。

o1

まず、あなたの所轄の税務署と提出年月日を記入します。

納税地は、あなたがどこを納税地にするかにより、( )の中の該当するものを○で囲みます。

自宅を事務所にする場合は、あなたの住所地あるいは居住地、別に事務所を構える場合には、事業所等となります。

納税地以外に住所地・事業所等がある場合には、その下の欄も記入してください。

職業欄は、あなたがやることを全部羅列する必要はありませんが、事業に幅をもたせるために、広めに書いておくとよいと思います。

屋号は、あれば記入します。なければ空欄でかまいません。

o2

届出の区分は、新規であれば、「開業」を○で囲んでおしまいです。

o3

開業日は、一番上の提出日と同じである必要はありません。青色申告の申請期限も含め、よく考えて記入してください。

次の2段は、新規開業のあなたは記入する必要がありません。

o4

このあとにお話する青色申告を申請する場合には、「青色申告承認申請書」を有りとし、消費税のところは、最初は無しでよいでしょう。

o5

事業の概要、ここが肝です。

スポンサードリンク

例えば、「ネットビジネス」では広すぎますので、具体的に書きましょう。

これからやること、やりたいことを広めに書いておくのがよいと思います。

1.・・・・・、2.・・・・・、3.・・・・・といった具合です。

例えば、情報商材の作成や販売、ネットオークションそのものだけでなく、それらに関するコンサルティングなども含めておくとよいと思います。

o6

ここから下の欄は、専従スタッフを雇う場合でなければ、空欄にします。

源泉所得税の納期の特例の承認申請も、通常は不要です。

以上で、開業届の記入は終了です。

印鑑を押して(役所関係では、シャチハタは避けましょう)、完了です。

個人事業主として開業した際の青色申告とは?

<青色申告の承認申請>

(1)青色申告とは?

青色申告とは、正規の簿記の原則による記帳を行っている不動産所得者(事業的規模に限る)及び事業所得者に対する65万円特別控除と、正規の簿記の原則に該当しないが簡易な簿記による記帳を行っている者(不動産所得者、事業所得者、山林所得者)に対する10万円特別控除のことをいいます。

詳しくは、こちらの国税庁の説明をご覧ください。

つまり、事業所得者で、きちんと帳簿をつけている人には、10万円あるいは65万円の特別控除を認めるという制度です。

事業所得の場合、これらの金額を所得から控除することができる点は、売上が大きくなり、利益が増えた時には大きなメリットです。

反面、自分できちんと経理処理を行うことが前提になりますが、会計ソフトを使用すれば、事業の初期であればそれほど複雑な処理はなく、自分一人で十分対応することができます。

ただし、開業届を提出している人が皆、青色申告を申請しているわけではありません。

まだ売上が小さいから、帳簿つけが面倒だから、といった理由等で、白色申告で事業をされている方も多数います。

「青色申告」を希望する場合には、「所得税の青色申告承認申請書」を提出します。

申請用紙と書き方はこちらからダウンロードできます。

提出先は、納税地、つまりあなたの自宅または事務所の所在地の所轄税務署になります。開業届といっしょに提出すればOKです。

提出期限は、開業日から2ヵ月以内が原則です。

1月1日~1月15日までに開業した場合には、その年の3月15日までとなりますから、注意してください。

以下に申請書の表・裏を載せましたので、ご覧ください。

「所得税の青色申告承認申請書」 表面

o18

「所得税の青色申告承認申請書」 裏面

o19

(2)青色申告承認申請書の書き方

それでは、青色申告承認申請書を実際に書いてみましょう。

「所得税の青色申告承認申請書」を上から埋めていきます。

o7

さきほどの開業届と同様に記入します。

o8

開業日から2ヶ月以内に届出を出せば、その年度から青色申告が適用されます。今年から適用されるように申請するのであれば、今年とします。

o9

屋号がなければ、名称は空欄でかまいません。

所在地には、あなたの事業所の所在地(開業届で記入した場所)を記入します。

o10

こちらは、「事業所得」を○で囲んでください。

o11

新規であれば、(2)の「無」を○で囲んで下さい。

o12

開業届上の開業日と同じ日を記入します。

o13

新規であれば、(2)の「無」を○で囲んで下さい。

o14

こちらで「複式簿記」を選べば、65万円の青色申告特別控除を利用でき、「簡易簿記」を選ぶと10万円の控除となります。

この違いは、提出書類に貸借対照表(BS)を添付するかどうかの違いですから、複式簿記を選んで問題ないと思います。

o15

経理処理をする際に備え付ける帳簿を記載します。

複式簿記の場合、最低限のものとして、現金出納帳、経費帳、預金出納帳、総勘定元帳、仕訳帳くらいに○をつけておけば十分です。

会計ソフトを使用すれば、こうしたものは自動的に作成されますから、神経質にならなくても大丈夫です。

なお、掛売り(クレジットカードなど)をするのであれば、売掛帳を作成する必要があります。

その他は、必要に応じ、加減してください。

以上で、青色申告の承認申請書の記入は終了です。

印鑑を押して(役所関係では、シャチハタは避けましょう)、完了です。

完成したら、開業届とともに、税務署に提出しましょう。

窓口で提出する際に、若干の修正を求められることもありますから、印鑑を持参しましょう。

まとめ

以上が、個人事業主として開業届を出し、青色申告の承認申請をするまでの手続きです。

やってみれば難しいことではないので、迷うよりもトライしてみてください。

スポンサードリンク

 - 副業, 税金